ピーベリーというコーヒー豆

普通、ひとつのコーヒーの実の中にはコーヒー豆(正確にはコーヒーの種)が2つ入っています。
ところが、まれにコーヒー豆が1つしか入っていないものがあり、その豆のことをピーベリーと呼んでいます。
ひとつの実に1つの豆が入っているため、ピーベリーは普通のコーヒー豆と違い丸みを帯びていてフットボールのような形をしています。そのため、丸豆(まるまめ)とも呼ばれています。
反対に、通常の豆はフラットビーンと呼ばれています。


ピーベリーができる原因はよく分かりませんが、以前当店で育てているコーヒーの木からピーベリーが収穫できました。
その豆を観察してみたところピーベリーの脇に小さな豆が付いていました。
豆は細い筋でコーヒーの実と繋がっていましたが、なんらかの原因で一方の豆に栄養が行き届かなくなり未成熟になってしまい、結果として残った一方の豆だけが丸く育ってしまったのではないでしょうか?
ブラジルの場合、ピーベリーの割合は通常全収穫量の10%程度で、多いときには20%を超えるときもあるようです。
選別作業でその割合は減り、輸入された時点では通常5%以下になっているのではないかと思います。
ピーベリーは丸いため焙煎すると均等に熱が加わります。それを好んでか、希少価値を好んでか分かりませんが、ピーベリーだけを選別して取引もされています。

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投稿者プロフィール

大西 文明
大西 文明
愛知県瀬戸市で、コーヒー豆販売の専門店Coffee SAKURAを2001年に創業し、代表をしています。
エチオピア、グアテマラ、ブラジル、インドネシアなどのコーヒー生産地へ赴いたり、各地でコーヒーセミナーを100回以上を開催しながら、普段は店舗にてコーヒー豆の販売や道具の使い方、コーヒーの入れ方、選び方をアドバイスさせていただいています。