グアテマラ旅行記4

グアテマラに到着して二日目。
朝は、宿の外から聞こえてくる、清々しい鳥のささやきで目覚めました。グアテマラには600種類を超えるほどの野鳥が生息しているといわれ、この町にも沢山の鳥が住んでいるようです。
旅の疲れも出てますが、気候もよく、大変気持ちよい朝を迎えることができました。
朝食をとるために、ガイドさんからいただいていたグルメマップを見ながら、歩いて5分程度の場所にあるカフェに行くことにしました。
この町は世界遺産のためか、お店の看板などがとても地味で、町は碁盤の目になっています。どの道も石畳でできており、古い趣のある建物ばかりです。
とはいえ、まだまだ慣れない土地のため、カメラと必要最小限のお金だけを持って、周りに気を配りながら向かいます。
カフェでは、にわか仕込みのスペイン語とジェスチャーで朝食を注文。結構気持ちは通じるものだと感心し、そして店内を見渡してみると、さすがコーヒーの町。パルパーというコーヒーの種を取り出す古い機械が部屋の片隅に無造作に置かれていました。コーヒーの町に来たという実感が沸き、早速写真を撮らせてもらいました。コーヒーの味は鮮度は良いと感じる味わいでした。


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店を出て、すぐそばにあるアンティグアの中心的な場所、中央公園に散歩に出かけました。
そこで、初めてコーヒーの木を見ることができ、誰も気に留めることのない数本のコーヒーの木に、またも感動して写真に収めました。たくさんの鳥のさえずりが聞こえてくることに気がつくと、少し緊張がほぐれ、そこにたたずむことにしてから、宿に戻ることにしました。
宿に戻ると、お願いしてあったガイドさんに迎えに来ていただき、いよいよコーヒー農園に向かいます。出発前に日本の大手コーヒー輸入会社ワタルさんにアポイントをとっておいてもらいました。
現地でコーヒー農園の経営をし、エージェントもしているセラヤ氏と合流。彼は昨年末に日本に来日しており、お会いするのは2度目になります。車で5分程度走ったところに、今日の目的のコーヒー農園があります。現在当店で使っているコーヒー豆を栽培しているレタナ農園です。高さ2mほどの塀に囲まれた農園は、平坦な土地にあり、住宅地とも隣接していますが、広大な敷地でした。
門の鍵をあけ、車で中に入ります。そこには、一面のコーヒーの木。強い日差しが苦手なコーヒーの木を守るためのシェードツリーに守られています。コーヒーの木の背丈は1~2mですが、シェードツリーの背丈は5~10mほどあると思われます。
早速カメラを取り出し、車を走らせながら写真をたくさんの撮ります。今回は、気に入った光景を撮るのではなく、農園の風景を様々な角度から写真に撮ってみようと決めていました。
数分走ると、農園のオフィスに着きます。出迎えてくれたのは、レタナ農園の農園主フェルナンド氏。
綺麗に整備されたオフィスで挨拶を交わし、早速コーヒー農園を案内してくださいました。
もともと農園はカトリックの修道士たちの手により運営され、農園名はその当時の代表レタナ神父の名前に由来しています。1800年代からの歴史があり、それ以前はサトウキビなどが植えられていたようです。その後オーナーが変わりながら、80年ほど前に現在のオーナーが運営をされています。
アンティグアの土地は大変高く取引され、街中にある家一軒の価格は5000万円ほどとガイドさんから聞きました。そんなアンティグアで広大な農園を構えているオーナーは相当な資産家のはずです。愛車のトヨタ車に乗せていただき、農園を丁寧に案内してくださいました。
写真を撮りながら、こんなことを教えてくださいました。ちょっと専門的で分かりにくい部分があります。
・4年に一回カットバックする(畝ごと)
・1番古いもので50年。その後は植え替えする
・新品種に取り組んでおり、その名前はブルボンエリーテ(ELITE)
・1年に3回肥料を撒き、それ以外に数回コーヒーの果肉を使った有機肥料を撒く
・有機肥料には牛糞、馬糞も混ぜるが、ミミズは使った肥料作りはしていない。
・ゲイシャは20年ほど前から植えてあるが商用にはなっていない。今年からインヘルトをして試験栽培。
・現在農園には、37人が住み込みで働いており、農園内には学校もある。農園内の学校に通うものもいれば、農園の学校に入学してくる子供もいる
・防虫剤も必要な木に対してのみ行う
・灌漑設備はない。昨年の雨量がとても少なかったため、今年の収穫量は昨年と比べおよそ40%減産。グアテマラでの今年はほとんどの農園で減産。
・農園内の果肉除去機で果肉を除去。脱穀発酵槽では36~42時間発酵。洗浄して、さらに12時間放置し8日間農園内のパティオで乾燥。1日に8~10回攪拌する。
・苗の水撒きは、1日に10回ほど。
・現在の苗は全てインヘルト。成熟すると見た目には分からない。
こんなことをお聞きしてきました。
通常収穫期は12月から翌年3月。残念ながら、今年の収穫期は3月上旬で終了していたため、収穫の様子やコーヒー豆の精選も全て終わっていましたが、その分しっかりと見ることもできました。
その後、アンティグア市内にもどり、グアテマラで最初にコーヒーの木が植えられた場所を見たり、市内を観光し、スーパーではどんな物が売られ、どんなコーヒーが販売されているのかを見ながら、ガイドさんから現地の人々のことや、グアテマラの歴史をお聞きしました。
(つづく 次回はグアテマラ旅行記最終回です)
現地の写真はこちら
http://picasaweb.google.co.jp/coffeesakura/SAKURA#

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投稿者プロフィール

大西 文明
大西 文明
愛知県瀬戸市で、コーヒー豆販売の専門店Coffee SAKURAを2001年に創業し、代表をしています。
エチオピア、グアテマラ、ブラジル、インドネシアなどのコーヒー生産地へ赴いたり、各地でコーヒーセミナーを100回以上を開催しながら、普段は店舗にてコーヒー豆の販売や道具の使い方、コーヒーの入れ方、選び方をアドバイスさせていただいています。
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