コーヒーのカフェインがストレスを緩和

 競争社会、複雑な人間関係、氾濫する情報…。このように、私たちの周りにはストレスとなりうる要因がいくつもあります。ほっと一息入れたくなったら、まずはコーヒーブレイク! コーヒーには、ストレスを緩和させるばかりか、からだを活性化し、運動量をも増加させる作用があったのです。
 これらのことを証明するために行われた、中村学園大学の青峰正裕教授率いるグループの実験成果を紹介しましょう。


コーヒー投与後、ストレスが激減
 実験に用いられたのは、ストレス実験によく使われるラットです。
 まず、ストレスを与えるため、一回目は何も与えずに100分間ラットを拘束。からだを板に固定し、動けない状態にしたのです。当然ながら、この状態のラットからは、高い数値のストレス反応が測定されました。
 その後、100分間解放。二回目の拘束の直前に、コーヒー、コーヒーの成分であるカフェイン、クロロゲン酸、そして生理的食塩水の四種類の溶液をラットに投与し、再び100分間拘束。最後に100分間解放。二回目の拘束時にストレス反応を測定し、一回目に測った値と比較しました。
 その結果を表したのが、右のグラフです。ストレスのレベルが1の場合は、一回目と同じ。1以下ならば、ストレスが減少していることを示します。
 一回目と比較した二回目のストレス反応は、生理的食塩水では15%減少した程度なのに対し、コーヒーでは63%減、カフェインでは66%減と、生理的食塩水と比較してストレスが激減していたのです。なお、クロロゲン酸については、この実験ではあまり効果は見られませんでした。
 この実験から、コーヒーにはストレスを緩和する作用があり、その効果はコーヒー中に含まれるカフェインによってもたらされるということがわかったのです
(中村学園大学家政学部 青峰正裕教授の研究成果より)

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投稿者プロフィール

大西 文明
大西 文明
愛知県瀬戸市で、コーヒー豆販売の専門店Coffee SAKURAを2001年に創業し、代表をしています。
エチオピア、グアテマラ、ブラジル、インドネシアなどのコーヒー生産地へ赴いたり、各地でコーヒーセミナーを100回以上を開催しながら、普段は店舗にてコーヒー豆の販売や道具の使い方、コーヒーの入れ方、選び方をアドバイスさせていただいています。