コーヒーカップは日本産?

 みなさん、お気に入りのコーヒーカップを一つはお持ちでしょうか?
 このコーヒーカップのルーツに日本の伊万里があるんですよ。
 17世紀の始め、まだヨーロッパでは磁器を作る技術がありませんでした。当時、磁器はとても高価なもので、磁器を作る作業は錬金術とされていたんです。
 マイセンのある、ドイツのドレスデンでは、お城の一室で、ひそかに研究が進められていたそうです。


 17世紀というと、ヨーロッパでは爆発的なコーヒーブームで、そのとき使われていたのは、中国の陶器です。中国製の磁器は硬く、薄い器で「チャイナ」として非常に珍重されていました。
 その後、17世紀中期になると、中国の国内情勢が悪化すると、磁器の輸入は日本の伊万里に移りました。
 日本の湯飲み茶碗には、もちろん「取っ手」はなかったため、当時のコーヒーカップにも「取っ手」はありませんでした。また、ソーサーもありませんでしたが、伊万里から持ち込んだ小皿が大量に売れ残ってしまったので、コーヒーカップとセットにして使うことをマナーとして売り込んだことにより、ソーサーが誕生したといわれています。
 18世紀になると、ドレスデンでカオリンという粘土が発見され、磁器が作られるようになりました。おかげで、ドレスデンはとても裕福な都市になり、今では町が世界遺産になっています。
 あの有名なマイセンもドレスデンのある地域のひとつで、そこで生産された陶磁器をマイセンと呼んでいます。