フェアトレードとは?

全世界で生産されるコーヒー豆の量は多い年では、なんと70億kgを超えます。
石油に次ぐ国際貿易商品と言われています。
コーヒー豆はケーキなどの材料にもなりますが、ほとんどが飲用に利用され、一人当たりの年間消費量は1kg以上。3日に1杯の割合で全世界の人々がコーヒーを飲んでいることになります。


コーヒーの栽培は、赤道をはさんで北緯25度から南緯25度までのコーヒーベルト地帯と呼ばれる地域の標高千メートル以上の高地での栽培が適しています。
ちょうど、発展途上国が存在する地域と重なっており、コーヒー豆のほとんどが発展途上国産でとなっています。そして、その多くが先進国で消費されます。
日本で流通しているコーヒー豆も、先進国産といえば、ハワイコナコーヒーぐらいで、その量は1%にもなりません。
日本でもコーヒー豆はごく少量栽培していますが、当然栽培には適した土地ではないため、うまく育てることは難しくなります。
もし日本で栽培ができたとしても、人件費が高く、コーヒー豆は3~4倍。喫茶店で飲むコーヒー一杯の価格は2倍近くになってしまうと思います。
途上国と先進国では人件費があまりにも違いすぎるため、フェアな貿易というのは大変難しい問題となっていまいますが、コーヒー生産農家は本当に厳しい生活を強いられているところが多いのが現状です。
ブラジルとエチオピアでは状況が全く違いますし、一概には言うことができませんが、もう少しコーヒー生産農家に支払う対価は多くしなければならないと思います。
喫茶店で飲むコーヒー一杯の価格が10円上がり、その値上げ分が全て農園に渡るならば、農園の経営はかなり改善され、その農園で従事している人たちの生活も安定します。
今では奴隷制度が廃止され、将来は途上国と先進国との区別がなくなるのかどうかは分かりませんが、途上国はもっと経済的に豊かになり、先進国は経済が少しぐらい停滞してでも資源というものを大切に使うような世の中になっていくのかなぁと思っています。

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投稿者プロフィール

大西 文明
大西 文明
愛知県瀬戸市で、コーヒー豆販売の専門店Coffee SAKURAを2001年に創業し、代表をしています。
エチオピア、グアテマラ、ブラジル、インドネシアなどのコーヒー生産地へ赴いたり、各地でコーヒーセミナーを100回以上を開催しながら、普段は店舗にてコーヒー豆の販売や道具の使い方、コーヒーの入れ方、選び方をアドバイスさせていただいています。
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