昔、日本薬局方にコーヒーが掲載されていた

よく薬に、「日本薬局方」と記載してあるものを見かけます。
調べてみると、日本薬局方というのは薬事法により、医薬品の性状及び品質の適正を図るため、厚生労働大臣が薬事・食品衛生審議会の意見を聴いて定めた医薬品の規格基準書とのこと。(厚生労働省HPより)
実は、戦後間もないころまで、この日本薬局方にコーヒーが収録されていました。
(正確には、コーヒーの木の正式名称であるコーヒーノキ)
戦前まで、輸入品であるコーヒーは大変貴重なもので、戦後になって海外との交流が急速に盛んになって、喫茶店が増え、缶コーヒーやインスタントコーヒーが普及しはじめたころ、コーヒーノキは日本薬局方から削除されました。


その代わりに、カフェインが掲載されました。
カフェインは、コーヒーの有効成分の代表的なもので、眠気、高血圧による頭痛、倦怠感に効果があるとされています。
古くは、イスラム僧侶の眠気覚ましの秘薬、中世イギリスではアルコールの禁断症状を緩和するため、シルクロードでは咳の薬、日本では胃薬、ビタミン欠乏症のために処方されたりしました。
そして現在、コーヒーはその薬理作用が見直され、ニコチン酸などカフェイン以外の成分の効用が評価されてきています。
もしかしたら、再度、コーヒーノキが日本薬局方に掲載される日がくるかもしれませんね。